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こんな事書いて良いのか・・・

業界には暗黙の了解というのがあるらしいです。私ではなく、あくまで僕がこの業界で長く生きる中で「小耳に挟んだ話」として、お読みください。僕自身はコンプライアンス重視型ですので(笑)
それでは書いちゃいます。。。

皆様「カキアゲ」という言葉はご存知ですか?

不動産の取引の中で、お客様が住宅ローンを組む場合に実際購入する物件価格よりも高く銀行に申告し、売主には正規の物件価格を払い、買主は差額を現金で懐にしまうという方法です。これは不動産仲介会社からの提案買主からの希望によってなされるケースが多いです。当然、金銭消費貸借契約違反であり、ばれると一括返済なりのペナルティーが買主に課せられるのですが、カキアゲをする買主は後を絶ちません。

不動産取引 カキアゲ イメージ図

なぜ、この違法な行為に需要があるかと言うと、いくつかの理由があります。

現在の住宅ローンの超低金利時代。中古物件の場合、物件価格の100%の融資を受けて購入しても、購入後にリフォームをしたい購入者がほとんどです。このリフォーム代金は購入者が現金で支払うかリフォームローンを新たに組んでお金を借りてやるしかありません。しかし、現金の少ない方もいますし、リフォームローンは通常の住宅ローンと違って金利が高いです。

「それであれば、銀行に少し嘘をついて物件価格よりも多く借りて、それをリフォームに回そう」
というのが事の始まりだと思います。

銀行に少し嘘をついても大丈夫だろう...

現在住宅ローン以外で0.5%台で借り入れできる所なんてありません。しかも、35年払いです。月々に換算すると、200万円余分に借りても支払いは6000円弱です。これは不動産担保ローンという日本の担保主義において成り立つものですが、やはりこのような金利で借り入れることが出来るチャンスがあるのであれば、便乗したいのが人間の欲ですよね。

これが行き過ぎて、住宅ローンを組む際に今借入しているサラ金の返済分を余分に借りて、一括で返す者やマイカーローンを返済してしまう者さえいるのが現状です。中には、目的が反対になってしまって、現状の借り入れがしんどいので、住宅を買って、返済を低くしようとする購入者さえいます

もう、本末転倒です。。。
まあ、こういう購入者はそもそも多重債務者気質ですので、遅かれ早かれ同じ事態に陥ってしますのですが(笑)。

しかし、騙される金融機関も金融機関です。こんなものね。細心の注意を銀行担当者が払っていれば、余裕で未然に防げる違法行為ですよ。僕が取引担当者なら一発で暴きますけどね。。。

では、なぜこのような金融取引が可能なのか。なぜ今現在も行われているのか。

その理由は大きく二つあります。

まず一つ目は、銀行は解って片目をつぶっているという事。
銀行も住宅ローンの残高を支店ベースで増やすノルマがあります。多少、担当者や支店長が「怪しいな」と思ってもスルーしているケースがあるのです。一昔前なら銀行の担当者が「カキアゲやりはったらよろしーやん」ってアドバイスくれてましたしね。さすがに、今はそんなこと言う担当者はいないですが、途中でうすうす気付いてても、それを表に出して何千万という住宅ローンをフイにする位なら、全部、不動産屋と買主のせいにして見て見ぬふりをしようというケースも多いと思います。

不動産取引 カキアゲを見て見ぬ振り

二つ目には、「銀行担当者がバカ」というケースです。
各担当者はそれぞれ、自分の役割だけをこなしていて全体の取引の流れが見えず、自分の責任範疇のエビデンスが自分の目の前で整っていれば良しとしているのだと思います。ですので、担保抹消、抵当権設定、融資実行、書類の確認以外に興味が無いのです。いわゆる自分の責任内の仕事にしか興味が無いのです。ですから、訳の分からない現金が取引上で目の前で受け渡しが行われていても何にも思わない。目線すら寄越さないですよ。

不動産取引 バカ銀行員によるカキアゲ助長

自分の仕事も大事ですが、会社としてコンプライアンスを遵守しようとするなら、各担当者の意識改革も必要かと思いますよ。でないと、いくら、銀行取引のシステムをカキアゲ防止に強化したところで、隙をついてカキアゲをする業者は後を絶たないと思います。

不動産業者はその取引を成立させるために悪知恵も含めて、考え抜いてその場に臨んでいます。そこに臨む銀行担当者も同じぐらいの正義感をもって、取引の場に立ち会って欲しいものです。でないと、当分カキアゲ撲滅は難しいでしょうね。

まあ、聞いた話ですけど(笑)

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