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積水ハウス 63億詐欺事件の不思議①

皆様ご存知の方もいらっしゃるかもしれないですが、少し前に東京都の五反田の一等地にある一団の土地取引に関して積水ハウスが地面師により、63億円を騙し取られた詐欺事件のニュースが流れました。
事件の詳細については、「積水ハウス 地面師」とかでネットで検索してもらえれば出てきますのでそちらでご覧くださいね。書き出すと記事が膨大な量になってしまいますので(笑)

この事件。。僕的には何点か引っかかる点がございまして・・・
これ、内部のグルの人間が何人か居なければ成り立たない事件ですよ。

地面師の手口としては、すごくスタンダードな手法です。印鑑証明と身分証明書を偽造して本人になりすまして他人の土地を売却し、金銭を騙し取るというよくある手口なんですが・・・。
地面師の詐欺事件の厄介な所は、土地所有者になりすました本人以外は「俺も騙されたんだ!」と善意の第三者を装えるところなんです。でもここまでの高額取引で全員が全員知らなかったでは済まされないし、そんなわけないでしょ?僕からしたら全員が疑わしいです(笑)

不動産業に従事していない方がさらっとこのニュースを読んでも違和感は無いかもしれないですが、プロの人間からすれば突っ込みどころ満載なんですよね。。。

取引の内容以前に大きな疑問の一つなんですが、なぜあまりメディアは題材的に扱わないのでしょうか。
3億円強盗でも当時、すごくニュースになりましたし、今でも記憶にある団塊の世代の方も多いでしょう。
それが63億円ですよ!!物凄い金額です。普通ならもっとニュースや新聞などで「徹底解明!」とかで大々的にやるのが今の世の中でしょう?芸能人の不倫のニュースの方が枠多い位の勢いでさらっと終わらせようとします。これ絶対圧力かかってますよね。メディアに圧力をかけると言えば、お決まりの所。
善人顔したそっち関係の人、グルですよね。。。

取引についておかしいなと真っ先に感じた違和感は積水ハウスが意思決定に至った経緯です。小さな案件は担当が事業計画の詳細を作り、上司を伝って最終稟議という流れになると思うのですが、こういった注目された大型案件は大体、意思決定できる役員に直接話が入ります。

まず積水ハウスに情報を持ち込んだ人間。この人間は積水ハウスの役員がこの取引が信用たるものであると裏付ける人間なんでしょう。間違ってもそこいらに居る不動産ブローカーから入った情報ではありません。
業界の人間ならお分かりになると思うのですが、物件の情報ってその「情報そのもの」よりも「情報の出どころ」と「持ち込んだ人間」の信用度が買う買わないを決める大きな要素になります。

相当な権力者か公に社会的地位と公の信用を得ている人が持ち込んでいることは間違いありません。
しかもこの取引、通常の取引ではなく、少々トリッキーです。これを持ち込んだ人間がどういう枝葉付けて説明したのか。。。

ややこしい説明になりますけど以下の部分よく読んでください。

この取引、単純に所有者から積水ハウスが買うという売買契約ではなく、「所有者と近々売買契約をする業者がいる。その際にその業者が売買予約の仮登記を打つので同日に連件登記(同日で同時で二件以上の登記を一物件に対して行う登記行為)で売買予約の仮登記を積水ハウスが打つ。」というものです。

業者と積水ハウスはおそらく地位継承の契約を登記と同日に締結をしたのでしょう。
その際に手付金として15億円支払ってるんですけど。。。杜撰過ぎません??

天下の積水ハウスですよ。胡散臭い話は山ほど入ってくるし、それに対するリスクヘッジのノウハウもあれほどの企業なら蓄積されているはず・・・にも拘わらず騙された。。。
積水ハウスの社員誰一人文句や疑問を投げかけれない社内の人間がこの杜撰な行動にGOをかけたと思われます。その社内の人。ちょっと話を聞いてみたいものです。

長くなりましたので続きは次回。今回はこの辺で。

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